昭和のフォークとロックのレコードが153枚。オールカラーだから眺めるだけでも楽しいし、もちろんこれらをリアルタイムで経験して、毎日が驚きと発見の連続であったであろう中村よお氏の解説も分かりやすく、楽しい。
音楽はもちろんリアルタイムで、その時代の空気の中で経験できればそんないいことはないが、毎月再発のアルバムが多数リリースされている中、10代、20代の若者たちが興味を持ち、手軽に手にとって、聞き始め、当時に想いを馳せながら、そしてあれこれ想像しながら楽しむことができる環境が整っている。だけど相変わらずオリジナル帯付きLPはバカ高い。聞ければCDでいいじゃんって最初は思ったけど、やっぱりオリジナルLPの魅力はハンパじゃなく、たまにそれが店頭やネットオークション上にあるとめちゃくちゃドキドキする。だけど最近買わなくなってしまった。お金が続かないというのが最大の理由ですが。その分を別のCDやレコードにお金を費やしているので、結局いつもお金はありません。
しかし、この本、初版分には帯が付いている・・。
初版=オリジナル。帯付き。
つーことで速攻買いましたが。
眠る前にゆっくり読もうと思います。
2月各種日本のロック系書籍リリース
DIG別冊として刊行されたROCKS OFF。その第2号が入荷しました。
表紙&巻頭特集ははっぴいえんど。もう何度も何度も語られ尽くした感のあるはっぴいえんどですが、当時のライブの詳細な記録(共演アーティストなど)もきちんと掲載されており、座談会も含めて興味深いエピソードが満載です。
その他遠藤賢司の「私の100枚」。これ、めちゃめちゃ面白い。フォークもロックもパンクもジャズも演歌もエンケン宇宙を形成したレコードが散りばめられていました。その時好きな音楽は同時にその人にとって宗教になりえるのだと改めて感じました。そしてその音楽(宗教)が身体の中に染み渡れば、それがその人の血となり肉となって成長に繋がり、そこから個性が形成されて自分教になっていくのかなとも思いました。
人と対峙して、そこから逃げないということ。選ばれた100枚プラスシングル曲にはそれが漲っていた。
自分自身の成長を相手に求めちゃ絶対にいけない。誰も助けちゃくれねーぞ。気をつけろよベイビー。
本日発売のエンケンの曲が満載なホーボーズコンサート7も併せてどうぞ。
→1974 HOBO'S CONCERTS(ホーボーズコンサート) VII〜虹の橋をわたる〜
そうか、もう高田渡さんが亡くなって2年になるのか。ということは今年は3回忌か。4月中旬に音楽出版社より発売される高田渡読本のインフォを見ながら、そう思った。
高田渡さんが亡くなる前も、亡くなった後も、変わらず高田渡の音楽は日々聞いている。変わった事といえば、ライブを見ることが出来なくなったことと、昨年9月に老朽化に伴い吉祥寺のいせや総本店が取り壊されたこと位か。
高田渡さんはいせや総本店のあの木造のすすけた、しかし優しい建物しか知らずに亡くなったわけだ。
さて、高田渡読本である。高田渡に関係するミュージシャンや俳優のインタビュー、エッセイ、高田渡の詞や彼が居た吉祥寺にスポットを当てた充実した内容のようだ。
歌は歌う人が居なくなってしまうと、埋もれてしまう。そして歌はもちろん、歌っていた人も忘れ去られてしまう。幸いなことに高田渡さんの歌は、若いミュージシャンや春一番の会場や吉祥寺で開催される生誕祭などで歌われ続けている。映画タカダワタル的も手伝って確実に若いリスナーも増えており、亡くなって尚、人間・高田渡に注目が集まっている。CDやレコードからはもちろん、この高田渡読が往年のファンも、新しいファンも楽しめる本になることに期待をよせて、4月の発売が今から本当に楽しみだ。
ご予約受付中
昨日今年の7月にリリースされた南正人の1960年代の青春放浪記国境の南の刊行記念トーク&ライブイベントが阿佐ヶ谷のよるのひるねで開催され、行ってきました。
初めて見る南正人。
現在62歳。
自分の父親くらいの現役のロックアーティスト。
元祖ジャパニーズ・バックパッカーでヒッピーで、恐らく日本のアーティストので逮捕歴は一番だろう。
一つ前の自伝キープオン!南正人では、破天荒で後先を考えない刹那的なライフスタイルがクローズアップされており、この人は一体どんな人なのか?と思いましたが、とっても肌つやの良い、優しい目をした人でした。
曲の合間ではみんなに語りかけながら、最近の歌も現代の歌も弾き語ってくれました。
変わらない力強い声にびっくり。
そして歌が始まると会場の空気を一気に塗り替える。
みんなの心に染み渡る歌。
途中で参加者の自己紹介のコーナーまであり、静かにそして激しく夜が更けてゆきました。
なんだか密会みたい。
終演後、回帰線にサインを貰った。
そこには
「胸いっぱいの愛 南正人」
と書かれていた。
そう、この人はいつだって胸いっぱいの愛だけで正直に生きて来たのだと思う。
傷付き、傷付けを繰り返した人生。
人との触れ合いを通じて、この人が胸に抱いていた気持はこれだ。
ロック画報25号が発売になりました。
今回の特集は裸のラリーズ。
ラリーズのバイオグラフィーからディスクレビュー(非公式のもの含む)、初期のメンバー久保田麻琴や、ラリーズの写真を撮りつづけた写真家の望月彰両氏による回想と証言などが面白い。
久保田麻琴の証言から、当時ライブ前に「練習」をしていたことや、望月彰の証言から、たまに水谷氏自ら作ったカセットテープを貰うこと(なんと最近も本人から貰ったそう)。その中にジミヘン、レナード・コーエン、ストーンズの聴いたことの無いような曲が入っていることなどから、人間水谷孝の姿がこちらによく伝わってくる好内容。
残念ながら水谷氏のインタビューは掲載されていないが、この号の特集を組むにあたり水谷氏本人が大きく協力して作られた号であることから、他に類を見ない充実した特集となっています。
謎だらけ、噂が先行、カルト的人気、ブートおよびブートまがいのアイテムが乱立と、ラリーズを取り巻く環境は相変わらずですが、「沈黙」というキーワードが溶けかかっているような気がする。
残念ながら今号をもってロック画報は一時休刊となりますが、最後に大きな足跡を残したことは間違いありません。
大好評発売中です。
以前からAERA臨時増刊として日本のフォークを特集した号が予定されているという話は聞いていましたが、遂に
AERA IN FOLK あれは、ロックな春だった!
が明日3/29(水)よりディスクユニオンの店頭に並びます。
内容は吉田拓郎のロングインタビューをはじめ、遠藤賢司と浦沢直樹による対談、なぎら健壱による私的なフォーク黎明期ガイド、中津川フォークジャンボリー、大阪春一番コンサート、新宿フォークゲリラなどの秘蔵写真満載で関連記事が並んでいます。
所謂ディスクガイド本とは異なり、様々なアーティストやライターによる当時の息吹や熱気を取り上げた記事内容であるため、ダイレクトにそれらが読み手に響いてくる充実した内容はやはり嬉しい。
中川五郎氏による昨年4月に亡くなった高田渡氏に関する「高田渡の肖像」も大変興味深くまた初公開となる若き日の高田渡氏の姿をおさめた写真まで掲載と驚きの内容。
1つの時代の1つのキーワードではなく、大きなキーワードだった「フォーク」。
その嵐が吹き荒れた1970年代。
吉田拓郎がフォークジャンボリーのサブ・ステージで「人間なんて」を延々2時間以上絶唱した時に「フォーク」の世界は大きく動き「ロック」の熱が会場に、さらに世間に吹き荒れたのだと思う。
躍動する写真からもそれは伝わってきた。
こちらも3/29に発売となる高田渡アンソロジーを聴きながら、AERA IN FOLKを片手に、いよいよ素敵な春のフォーキーデイズの幕開けです。
冬は今よりもっとたくさん雪が降っていた気がするし、夏はもっと暑かった気がする。
凶悪犯罪はあんまり無かったような気がするが、豊田商事事件とか、沖雅也の自殺と日影忠夫の記者会見とか、日航機墜落事故とか、グリコ森永事件は記憶に焼きついている。
科学万博つくば'85には連れて行ってもらえなかった。
犬を拾った。
夏は三ツ矢サイダーを飲んでドラエもんグラスを楽しみにしていた。
大滝詠一のCMソングがたくさん流れていた。
千代の富士は強すぎて当時関脇の保志(その後横綱:北勝海)が好きだった。
土曜8時は全員集合からひょうきん族に変わった。阪神が日本一になった。
80年代を幼年〜中学時代と過ごした。
街の匂いや雰囲気は今よりもっと明るく優しかったことを記憶している。
はっぴいえんどが表現した風街が東京オリンピックを機に終りを告げたのに対して、自分の中の風街はバブル景気が始まった頃に終りを告げたのかもしれないなぁと思った。
風街ろまんがずーーーーと売れつづけているのはきっと誰もが持ち合わせている自分の中の明るく優しかった「風街」に連れて行ってくれるからではないのだろうかとこの細野晴臣インタビューTHE ENDLESS TALKING (平凡社ライブラリー) を読んでそう思った。
共通の感覚の記憶の回想。
少年時代の回想からはっぴいえんど〜ティンパンアレー〜YMO〜1980年代末頃の活動内容にまで及んだ充実のインタビュー集。
桜の木の下で佇む高田渡さんの姿が目印のアコースティック・ギター・マガジンvol.27(2006年1月28日発売)。文字通りアコギの専門誌ですが、今回は昨年4月にお亡くなりになった高田渡さんを大特集しているとあって、速攻で書店に走りました。
詳しいバイオグラフィー、ディスコグラフィーを始め、中川イサト、中川五郎、シバの3人による様々なエピソードが飛び出す座談会、ご子息高田漣さんへのインタビュー、ヤイリやヤマハの高田渡さん愛用のギターをカラーで掲載など単なる特集ではなく相当力が入った内容でした。
更に故・高田渡氏のギターを息子・高田漣が弾くスペシャルCDも付いています。
35年以上歌い続けた男を紙面からのみ理解する事はなかなか難しいです。けれども一人の偉大なシンガーに正面から向かい合い、これから興味を持って聴いてみようと思っている人たちにも分かりやすく紹介しています。
音楽はきっかけです。たまたま見たり聴いたりして興味を持つ。そこから聴いてみたいと言う欲求がわき、CDやレコードを手に取る。簡単に言えばそれの繰り返しです。
そんな繰り返しの中、ちょっとしたきっかけで高田渡さんの音楽に触れる人が一人でも増えてくれればと思います。
そこには吉祥寺周辺の匂いを纏った高田渡さんと愉快な仲間たちがいつも居ます。
息子の高田漣さんはソロでも3枚アルバムを発表しているペダルスチール奏者。
最近は細野晴臣氏のバックバンド「東京シャイネス」の一員としてもHosono Houseの世界を見事に彩っています。
弦の上を滑り出していく音色はただ美しいの一言です。
※3/29にはURC時代の高田渡氏の音源を総括、様々な未発表音源を追加収録した高田渡アンソロジーが、そして4/12には高田渡/高田漣の親子共演の模様を収録したライブアルバム27/03/03(ニナナ・ゼロサン・ゼロサン)が発売になります。好評ご予約受付中です。
昨年11月に発売になった岡林信康の著書『バンザイなこっちゃ!』をやっと読み終わりました。
今現在取り組んでいる音楽スタイル「エンヤトット」の事はもちろん、自身の幼少の頃の体験、近江八幡、父や母、鳩や金魚、映画、美空ひばりさんとの出会い、演歌の事などが書かれています。
フォークの神様と言われ、ディランを聴き狂い、はっぴいえんどと共にロックに取り組み、様々な問題を抱えていた頃のことを綴った伝説 信康の続きのような内容で大変楽しめました。
今回は写真は無く、岡林さんの描いた可愛く、ほのぼのとした絵もたくさんページのあちこちに散りばめられています。
自分の夢や希望は「そうなりたい」と強く念じれば念じるほどに、自分の中のスイッチがオンになって、その夢は実現するのではないか?という事が書かれていました。
高石友也に出会い、歌に取り付かれ、歌いたい、歌で自分を表現したいと強く思いフォークシンガーからキャリアをスタートさせた岡林さん。
自分の夢や希望が叶うのも叶わないのも、結局は自分自身の気持ちによるものなのではないか?という言葉はとても力強くストレートでした。
僕自身は現在岡林さんが取り組んでいる「エンヤトット」の熱心なリスナーではありません。
また正直理解できているとは言えません。
むしろ※URC時代のギラギラだった頃の岡林さんの熱烈なファンです。
※URC時代のCDは全て廃盤です。
山谷に赴き、多くの人間を見つめ、歌を作り、何時の間にかフォークの神様と言われ、多くの若者の心を掴んで、そのままキャリアを推し進めることを止め、蒸発を繰り返し、山村に移り住み、30年以上自身のスタイルの模索と試行錯誤を繰り返し、レコード会社からはそっぽを向かれてまで取り組んでいる「エンヤトット」。
そろそろ真剣に聴いて見ようと思います。
日本に根付いたリズムを元にした「ロック」とは果たしてどのようなものなのか?またこのブログでも取り上げてみたいと思います。
雲遊天下が41号をもって休刊になってしまいました。
日本のフォークやロックを取り上げた記事や、アーティスト自身の文章が読めるという他にはない独自路線の雑誌でした。
CDレビューがあるわけではない。カラーページがあるわけではない(本当に1ページもない)。
あるのは言葉による表現。旅のこと、街のこと、飲むこと、日記、たまに座談会。
ビジュアルで訴えるのではなく、言葉のニュアンスと執筆者の個性を大切にした紙面でした。
雑誌の宣伝も殆どない。紙面には広告なんかも殆どない。きっとぎりぎりの運営だったのだとおもいます。
いつもひっそりと大きな書店の片隅で並んでいた雑誌。休みの日に横になってぱらぱら読んでいた雑誌。高田渡や友部正人や大塚まさじや田中研二なんかがあたりまえの様にしょっちゅう登場してくる雑誌。
残念な休刊です。
※今後は単行本の方に力を注ぐようです。
昨年に30年ぶりに復刻となった糸川燿史写真集「グッバイ・ザ・ディランII 歌が駆け抜けた! 69-74」は大好評発売中です。
中央線のイベント情報が満載のコーヒー1杯分の情報マガジン『ぐるり』は続いていきます。