散らかった部屋でごろごろ。暇つぶし。
一人おしゃべりでコマは進む。
チューリップハット。
美代子がおもむろに弾き語る曲は岡林信康の「今日をこえて」。
あんたにゃわかるめえーーーー!
の歌詞の部分では絶叫している岡林の姿が力強く描かれる。
この作品が発表された1970年に岡林信康ははっぴいえんどを従えてアルバム見る前に跳べをリリース。
URC最大のスター。
同年の中津川フォークジャンボリーでもそのギラギラなステージが収められている。
プロテスト・フォークからエレックトリックなバンドサウンドに変貌、反抗と愛が同時に表現された岡林信康の時代。
この時代の疲弊しきってはいるがギラギラな目をした岡林信康が一番好きだ。
サウンドはからはどうしようもないくらいのロックが溢れている。
友部正人や高田渡やシバなどの音楽を聴いていると、彼らの歌の中に登場してくる若者たちとシンクロする漫画がある。
永島慎二著/「若者たち」
売れない漫画家村岡実の元に集まる5人の若者たちを描いた青春漫画。
漫画は勿論、文学や音楽などそれぞれの夢に向かう若者たちの明るくも哀しい同居生活。待ち受けているのは当然社会と自分との間の大きな壁。
当然お金がない。恋もするし失恋もする。
だが夢を大きく持ちつづける若者たちの姿はどこかすがすがしく、70年代という時代の青春を綺麗に切り取っている。
全ての若者たち必携の漫画です。
永島慎二氏の漫画には夢を追いかける若者たちの姿を描いたものが多い。
そして、自分の純粋な気持ちを汚さないためなら進んで傷つき倒れ、それでも妥協せずに自分の価値観や夢をどうにか保ち実現させようともがく若者たちが描かれている。
若いということはこんなにも残酷で哀しくも美しいものなのかと自分の青春時代を重ね合わせて何度も読み返す。
そして繰り返し当時の70年代の日本のロックやフォークを聴きつづける。
いつまでたっても70年代の青春や社会を唄った音楽を聴き、漫画を読みつづけている僕はまだ途上です。