それまでの、ショーボートを離れて、コロムビアより1977年にリリースされた「夕焼け楽団」名義では唯一の作品となる「ラッキー・オールド・サン」。彼らの作品の中では、一段とポップで聞きやすく、もっともストレートにアメリカン・ロック的な大らかさを大胆に取り入れた作品と言える。
「ハワイチャンプルー」や「ディシキーフィーバー」や「セカンドライン」に挟まれてしまうと、ジャケットも含めて若干地味なアルバムなのかも知れないが、、実は密かに、そして長い間愛聴している人も多いのではないでしょうか。メンバーそれぞれが、それぞれの道を手探りで探しているような、プライベートで内省的な部分も詞に見え隠れするのもいい。
音楽的に様々な要素を取り入れて走り抜けてきたサンセットギャングは、「ラッキー・オールド・サン」でやっと一息と言ったところか。そしてこのアルバムがあったからこそ79年に「セカンドライン」という久保田麻琴と夕焼け楽団のひとつの完成形といえる傑作アルバムが生まれたのだから。
最近アルバムタイトル曲でもある「ラッキー・オールド・サン」を仕事帰りに聞くと、とても沁みる。この上なく沁みる。昔はこの歌の美しいメロディにヤラレていたけど、今はもう間違いなく歌詞にヤラレている。これはどこか尋常じゃないリアリティを持って胸に迫ってくる。それはまるで大人になったかのような気分なのだ。
1/23発売 「昭和アーカイブス」シリーズ第5弾 吉川忠英、夕焼け楽団、そして岩渕まこと!