『見るまえに跳べ』のクレジットを見ればわかりますが、はっぴいえんど以外のメンバーとしてクレジットされているのが、以下4名。
オルガン、ピアノ:渡辺勝
ベース:稲葉正三
ドラム:小川敏夫
フルート:木田高介
このうち、ジャックスの木田高介を除いた3名が、岡林さんがはっぴいえんどの前に組んでいたバンドだということです。写真もいくつかありました。岡林さん曰く『グループQ』と言うらしい。というか勝手にそう呼んでいたということです。今も現役でミュージシャンとして活躍しているのは、元はちみつぱいの渡辺勝くらいではあるけれど、この3名+岡林さんのギターとボーカルだけのシンプルな編成でのロックは、はっぴいえんどにはない、手探りの危うさと、性急さがあって、ロックというよりパンクに近い。ちょうど『見るまえに跳べ』を録音していた1970年4月20日、アオイスタジオで、このメンバーで録音されたと思われるテイク、「それで自由になったのかい」では、岡林さん、アコギ弾きまくっています。これは岡林信康URCシングル集のボーナストラックとして収録されます。ベースも跳ねまくっていて、最後の「オーライ!」のシャウトも含め、個人的に最も好きなテイクでもあります。
1970年の始め頃の曲を聴く際、ライブ音源でもスタジオ音源でも、ファズがかったエレキのリードギターが入っているか否かという点を注意して聴いてみると、『はっぴいえんど』と『グループQ』の演奏がよくわかります。
といことで、このメンバーでの貴重なライブ音源も含まれている『私たちの望むものは 音楽舎春場所実況録音』。『見るまえに跳べ』がスタジオで録音されている最中の超貴重なライブ音源です。4月の時点では「今日をこえて」が岡林さんの中で、自身の歌の大きなテーマでもあったのでしょう。「私たちの望むものは」が破壊的な美しさと危うさを伴って、はっぴいえんどと共に本格的に機能しだし、歌がどこかに飛んで行ってしまうような勢いを得たのは、8月のフォークジャンボリー以降なのでは?はっぴいえんどとの演奏、バランス共にその頂点と言えるようなものが、1970年12月1日神田共立講堂での『岡林信康コンサート』だと思います。
1970年6月にリリースされた『見るまえに跳べ』で描きたかった世界は、リリースから半年後の、底冷えのするような同年12月のコンサートを以ってようやっと完成したような気がする。
※画像は私たちの望むものは 音楽舎春場所実況録音のジャケットラフ画像。(変更になる場合あり)
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詳細なコメントありがとうございます。
これからの岡林信康の活動にも
ご期待下さい!