素晴らしき音楽との出会い

1年に2万キロ以上もの旅をしながら出会った様々な素晴らしき音楽をつれづれなるままにご紹介。

 
 

GEORGE GRANT/90768

2016-09-15

19688.jpg GEORGE GRANT/90768(BRANCO LABEL/BRANCO-15/CD/2299990050300)

VIRGIN INSANITY、あるいはMAITREYA KALIやMICK STEVENS、JUST OTHERS、RED TELEVISIONやらGREGORY BRIGHTまでもが発掘され多くの(?)リスナーの耳に届いた今、滅多なことでは動じないであろうサイケ~SSWマニアも色めき立つ、待望のリイシューが日本のブランコレーベルから登場!

これは、76年にひとりの青年によって録音され英国カスタム・レーベル「DEROY」でプレスされた、自主盤マニアにはすでに伝説的なレア度をもって語られる作品。

オリジナルは50枚のみ(!)のプレスという逸品。

DEROYレーベルの特性上、数十枚プレスというアシッド・フォークの作品が数多く存在し、ただレアなだけというアイテムも確かに少なくないのは周知のこととはいえ、この作品はその手のから騒ぎから切り離された、英国自主界の窓辺に凛と佇む名作中の名作。

数字だけの奇妙なタイトルに幼い日に乗った機関車のおもいでを恃んだ彼の泡沫の夢は、シンプルな演奏と清々しい淋しさとでも呼ぶべき優しい声に丁寧に綴れ織られる。ほとんど諦観に近い微かな予感や、触れたかどうかすらあやしいくらいの幾多の小さなイメージの泡たちが、自身の手になるジャケット・デザインと共振しながら未明の物語を紡いでゆく。

≪すべてのすぐれた作品には「旅」が孕まれて≫いる、などとわざわざ言うまでもなく、六編の音楽とともに人々は瞬きの間の旅へと手をひかれてゆくだろう。車窓から流れてゆく淡々とした景色をただ、ぼんやりと見つめているかのような意識の旅。

アコ・ギを主体に、ブズーキやリコーダー、チェロ(ではなくエレキ・ベースを弓で弾いているとのこと!)を交えながら丹念に端正に写しとった自作曲。

意外にも親しいソング・ライティングとマジカルな想像力、圧倒的な物語性に自主盤ならではのくすんだ感覚が絶妙としか言いようのない融合を見せるこのような作品が、人知れず存在していたということに子供のように驚きたい。

同じくDEROYのMICK STEVENSやELLIOTT SMITHまでを想起させつつも、より多くの人に届くことを願わずにはいられない一枚!

ブランコレーベルの常とはいえ、今回もアーティスト本人のもと製作された完全オフィシャル・リリース。

ジャケットのアート・ワークものちにデザイナーから画家となったGEORGE GRANT自身が監修、オリジナルのデザインを活かしつつ、内ジャケには本人解説や近年の油絵もあしらわれているというのも楽しみのひとつ。

歌詞カード付き。

原盤はまったくの幻にして、掛け値なしにオススメのCD作品(LPでのリリース予定はありません)。

下記はメーカーのコメントになります

「90768」
それは彼が幼き日に乗った機関車...

子供の頃の思い出を一つ一つ丁寧に紡いでいった歌たちによって構成されたこのアルバムは、圧倒的な表現力により、楽器と歌の限られた音数によって彼の記憶にある美しい景色を聴き手に喚起させます。

淡い色彩をイメージさせるギターやブズーキ等の弦楽器、思い出の美しさ、大切さを穏やかに伝えてくれるGEORGEさんの甘い声質の歌。SEを使わずとも列車の走る風景などを視覚的にイメージさせる想像力あふれる作曲と編曲。

エレキベースを弓を使って演奏することでチェロのような音を出したり、演奏面でもその想像力、アイディアの豊かさは現れます。4トラのテープデッキという限られた録音機材の中で、工夫を凝らし幅広い音響効果を実現したミックスを施しほとんどの楽器を自身で演奏して多重録音されたこの作品は、まるで厚塗りの油絵のようにGEORGEさん自身が一人で長い時間作品に向きあって重ねていった表現の深みも孕んでいます。

20分を越す長尺の組曲、90768 SUITE を聴き終える頃には一本の素晴らしい映画を鑑賞し終えた時のような、満足感のある感動を味わうことでしょう。

70年代のイギリス、星の数ほど存在するフォークソングのレコード達の中でもひと際魅力的な存在感を放つドリーミーフォークのマスターピースです!

当時、わずか50枚しか制作されなかったというのがあまりにももったいない、是非とも多くの人に鑑賞し続けてもらいたい、素晴らしい作品です! 40年の時を越えて、この名作を再び世に発表できるということは素晴らしいと思います。

後にデザイナー、画家としても活躍されたご本人監修の元に制作されたジャケットとCDの盤面のデザインはオリジナルLPのデザインを壊すことなく引用しつつ、CDにうまくマッチするように再構成することに成功したと思います。

ご本人による解説掲載の見開き紙ジャケ、歌詞カード付き。

※マスター音源に起因するノイズ、音声の乱れが一部ありますことをあらかじめご了承ください。

1. ENJOY THE VIEW
2. HOME FROM HOME
3. SWEET HONEY
4. MAC
5. SUMMIT
6. 90768 SUITE (introduction ; signal box blues ; the man who drives too slow ; black grapes ; 90768 ; a dream away)

●上記国内盤新譜CDは下記サイトにて好評販売中!
http://diskunion.net/rock/ct/detail/RY160907-GG-01


Posted by uncledog at 13:23:06 │Comments(0)TrackBack(0) | 素晴らしき音楽との出会い TOP | 前の記事次の記事

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