曲は暗くて陰湿で、ジャケはダサくてかっこ悪い。
このアルバムでは隠す事なく人間のかっこ悪い部分を全部うたっている。
このアルバムのタイトルを初めて見た時、凄い衝撃を受けた。
このアルバムを手にした当時は、まだ学生だったように思う、かっこつける事に一生懸命だった頃だ。
タイトルを見た瞬間、一瞬立ち止まったような感覚になったのを今でも覚えている。
そしてなぜかそのアルバムを買っていた。
中身の音楽は、どうしようもなく暗くダサかった。
その時僕は聴くのを敬遠してしまった。
数年たったあと、もう一度聴いてみた。
でもまだ、かっこ悪くなる事をおそれた僕は、聴くのをやめた。
そして今、このアルバムの素晴らしさを知った…
全部、自分の中でかってに作り上げたプライドというものに、雁字搦めにされていた事に気付いた。
早川義夫と言う人物は、まぎれもなく人間で、あまりに人間すぎて信じられなくなってしまうぐらいだ。
でも自分の自分を見つめ直してみると、まさにその通り、全て正しく当てはまり、嘘と本当が逆転している自分が見えてくる。
このアルバム『かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう』に秘められた内容は、誰もが持っている人間の根っこの部分なんじゃないかと思う。
自分を形成している全てのものをとっぱらえば、なんともかっこわるい、弱々しく内股でうじうじした、ジャケットに描かれているようなものが出てくるんじゃないかなと思う。
早川さんは、俺達がひたむきに隠してきた全てのかっこ悪い真実を、唄ってしまわれた…
どうしますか? まだかっこつけますか?
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