WILLIE CLAYTON / LOVE, ROMANCE & RESPECT (C&C/ENDZONE / CC20826)
2009年ベスト・アルバム、いやソウル史に深く刻まれるべき作品が突然リリースされるなんて誰が予想していただろうか。40年強のキャリアを誇るサザン・ソウル界のボス、ウィリー・クレイトンが作り上げたニュー・アルバムは、彼の長年のファンですら思わず絶句せざるを得ない素晴らしい内容に仕上がった。またこの作品は元ブラック・ストリートのデイヴ・ホリスター参加作としても話題になっており、先行シングル「Dance The Nite Away」はビルボードのUACチャートでトップ30にランクインする程の反響を得ている。
本当にとても今年で54歳(60年代後半にシンガーとしてのキャリアをスタート)のベテラン・シンガーの作品とは信じがたい傑作である。本作は前作のMALACO産チトリン・サーキット向け作品とはうって変わり、メジャー・シーンを意識した音作りにまず耳がいく。音作りに関しては並々ならぬこだわりを持つ彼だが、ここまでクオリティの高いサウンドを作り出せるのは、これまでの実績のある彼ならではといえる。ソウル新時代の幕開けを感じさせるこのサウンドによって彼はきっと新たなファン層を獲得することだろう。
収録曲は全14曲。先に紹介した先行シングル収録曲の「Dance The Nite Away」はゆったりしたウォーキング〜ステッパーズのリズムに、イキそうでいかないテンポのダンス・チューン。(サム・クックの有名曲のカヴァーではない)「We Both Grown」はデイヴ・ホリスターをフィーチャーし交互にリードをとるR&B風味の曲。それぞれの個性が際立つ作り。「I Need To Know」は70年代のHIレーベルのサウンドを現代のサウンドに落とし込んだような曲。歌が少しアル・グリーンしているのも面白い。「Special To Me」は彼らしさ全快なスケールの大きい厳かな雰囲気のバラード。そんなわけでダンス・チューンからバラードまで一曲も聞き逃せない非常に密度の高いアルバムなのである。
今、まさにソウル・シンガーとして絶頂期を迎えているであろう彼の作品を聞いて、ほかのベテラン・シンガーや若手シンガーが負けじと奮起し、シーンを盛り上げてくれることに期待したい。
収録内容
1. Dance The Nite Away
2. I Need To Know
3. We Both Grown Feat. Dave Hollister
4. Good Woman, Good Man
5. Love To You
6. My Everything
7. Put It On Me
8. Special To Me
9. Some Kind Of Wonderful
10. Where Were You
11. We Both Grown (Bedroom Mix)
12. The Best Years Of My Life
13. Dance The Nite Away (Steppers Mix)
14. Shake Your Money Maker (Bonus Track)
国立駅前店 ”なんてったってインディ・ソウル”S氏
・WILLIE CLAYTON myspace
貫禄鉄板度 ☆☆☆☆☆ | 今この充実っぷり度 ☆☆☆☆☆ | 黒汁度 ☆☆☆☆☆ | なんてったってインディ・ソウル度 ☆☆☆☆☆