クラシック無頼伝 〜アレグロな俺〜

クラシック音楽についてアレグロに語ります。

少女達への捧げもの

2008-07-22

9606.jpg  帰り道にね、とても神秘的な猫がおり、アレグロなオレは3日に一度くらいその猫と会う。名前は与三郎という。
 与三郎とアレグロなオレのコミュニケーションは一定の距離をおいて嗜まれており、基本的に無言で通り過ぎるだけなのだけど、時々はお互いに身体を触れ合わせたりすることもある。

 ドモ、こんばんは。節操のないオレです。

 昨日はそんな時々の一日で、僕もそんな気分だったし与三郎もそんな気分だったのだろうと思う。15分くらい地面に座って与三郎の尻尾を触ったりしていた。なんというかそれはとても嬉しい時間だったんだ。他人と関わる醍醐味というか。

 まぁ与三郎は駄菓子やの飼い猫なので(2年前で野良として流れついて拾われたことは調査済みだ)、しばらくすると70は過ぎたおばあちゃんが迎えに来た。
 僕は『コンバンワ、今日は与三郎に遊んでもらいました』とだけ言って一礼をして去ろうとしたところで、与三郎がタイミングよく鳴いてしまった。その鳴きにより『まぁ、お兄ちゃんが帰るの寂しいんだって言ってるよ』という発言が生まれ、アレグロな俺は齢70の女子のお話相手を務めざるをえなくなった。

 しょうがないので、与三郎がどんなに素敵な猫かという話をしたのだけれど、それによって女子のボルテージは高まった。やめとけばいいのに、サービス精神旺盛なアレグロな俺は物語を使い、与三郎の特別さがどのような文脈から紡ぎだされているのかを重厚に語り始めていた。

 数分後、女子は駆け足で店に走り、山ほどの商売品(駄菓子)を抱えて戻ってきて『これ、あげる、食べな』とアレグロな俺に渡してくれた。その菓子の中には森永ハイチュウが最も多く含まれていたのだが、アレグロな俺は気付かない振りをした。
 女子が『与三郎がかわいくて毎朝いっつもチュウしちゃうの』と畳み込んできたことにもアレグロな俺は無関心を押し通した。その後、女子の夫の浮気癖のひどさを過去にさかのぼって聞くことになり、『自分が浮気するもんだから、アタシがちょっと他の男と話してるとすぐヤキモチ焼いて怒ってさ。どうしようもない男よ』という話まで辿り着いたのだが、その時ふと気付いたのは、女子がアレグロな俺に対して"男"というものを無意識に感じているのではないのだろうかという懸念だった。


 現在の職場にて、アレグロな俺のセクハラは随分とエスカレートしてきているという声も聞くが、煙草屋のおばあちゃんしかり、タイヤキ屋のおばちゃんしかり、70歳の女子しかり、実は私生活において性の慰みものとして身をついばまれているのはアレグロな俺の方だったりする。



♪ BRAHMS:INTERMAZZOS/IKUYO NAKAMICHI

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