昨年の「2007 TOKYO 新創世紀」から早や一年。事前にアルバム「DEAD END」からの楽曲を中心に構成、というテーマは発表されてはいるにもかかわらず「何が飛び出すか分らない度A級」2008年型ゴダイゴのステージ…それを目の当たりにしたいま、毎度の事ながら放心状態です。たっぷり振り返ってみましょう!
開演時間。照明暗転。ステージ後方にストリングス・セクションの"ジャパンシンフォニカ"がそれぞれの配置に付き、さらにその奥のブースに総勢60名の若き男女クワイヤー部隊が陣取る。ステージ上から醸し出されるなんともいえない熱のこもったオーラに圧倒される。舞台左袖からミッキーさん登場!グランドピアノの前に座り、呼吸を合わせてストリングス部隊と奏でられたのは静かなインストゥルメンタル。どこかで聴いたことのある美しいメロディは…
1.インストゥルメンタル(THE WORLD IS REALLY ONE)
現段階でのゴダイゴの最新シングル『BIG MAMA』のカップリングで収められていた曲の旋律。深みのある弦楽器のアコースティックな響きがもたらす贅沢なサウンドに酔いしれていると…
2.MILLIONS OF YEARS
タケカワさんと竹越さんがステージ中央に並び、掛け合いボーカルでアルバムのオープニングナンバーが!外山和彦さんの振る力強いタクトの軌跡が生みだすテンポを軸にした生ストリングスに包まれながらタケカワさんの声がやさしく響く。弦楽器が入る構成ということで当然演奏されるであろう事は予想できたものの、実際に来られるとたまりません。特別な夜は始まった!
ゴダイゴ・ホーンズはいつものメンバー、吉田治さん、奥村晶さん、池田雅明さん。そして吉田さんのサックスからはいつになくフリーキーなフレーズのプレイが飛び出す。今回のテーマとなる「危機感」を象徴しているかのような…そしてステージ上方に青年のアクターが地球環境の行く末を嘆き、具対的なデータを列挙して終末観に苛まれる姿が描き出されると…
3.PANIC
若きクワイヤーたちにより"Screaming...Running..."と変幻的なコーラスが。美しいのに恐ろしい。不思議な感覚。"PANIC...PANIC...PANIC..."ディープレッドな照明がステージ上を照らし出すや否や豪快にドライヴする8ビートのロッキン・インストゥルメンタルが爆発!!そして"PANIC"状態が落ち着きを取り戻すようにフェイドアウトしていき…
4.IMAGES
今夜のスペシャルメンバー吉澤さんと浅野さんによるアコースティックギター・デュオを左右に従えて中央の椅子に腰かけてタケカワさんがアノやさしい旋律を歌う!ゆったりとしたテンポでじっくりと歌われる分、メロディの豊かさがよりいっそう際立っていて、胸がいっぱい。唸ってしまいました。
そして吉澤さんの華麗なギターソロのインストゥルメンタルが!力強くも繊細な音の粒立ちが心地よくもちょっぴり切ないムードを演出。そして舞台上方に女性役のアクター(!)が登場。あらゆる感覚が麻痺してしまったことに気づくことさえ出来ない自分に恐怖を感じる…と我々への警鐘のようなセリフが耳に残る中…
5.A FACE IN THE CROWD
うねるようなグルーヴの演奏が飛び出しテンポダウン…ステージ左側のグランド・ピアノを弾きながらタケカワさんが歌う。そりゃCDやレコードで数え切れないほど聴きこんできましたヨ。でも、やわらかなメロディが耳に飛び込んでくるわ、立体的なリズムのブレイクはド迫力だわ、それに続くサビの主題メロディにクワイヤーのコーラスがダイナミックに絡んでくるわでは、この曲の魅力に何十年もかかっていま初めてようやく気づいたのだろうか?というぐらいに新鮮で、感激しました。そりゃ視界も歪んでしまいます…。ノックアウトです。素晴らしすぎました。
6.IN THE CITY
はじけるようなミッキーさんのピアノとつんのめるようなトミーさんのドラミングで飛び出したのは『DEAD END』のロック名盤色を大いに濃くしているあのキラーナンバー!トミーさんのしなやかなボーカルはもちろん健在!ホーンズとの絡みが原曲にはない躍動感を演出しているような印象。
7.STOP & LOOK AROUND
アルバムどおりの曲順…とはいえまさかココで来るとはな〜!ナマで聴いてみたかった!ミッキーさんの奏でるクールなピアノフレーズはオーディエンスの熱狂的な反応を受けて徐々にヒートアップしているよう。ダイナミックなエイト・ビートでワイルドにドライブするゴダイゴの演奏に体も自然に揺れる。エンディング間際の重低音ドラミングが残り、他のパートの演奏はフェイドアウト…そして斉藤ノブさんのパーカッションがそれに応戦するようにパワフルな乱れ打ちを展開!昨年も観られた打楽器バトルが今回も!エキサイティングな展開でエンディングを迎えると会場からは大拍手!
8.THE LAST HOUR
1987年頃だったかな…タケカワさんのソロコンサートで聴けた際にも感激したものですが、約20年後に遂にゴダイゴによる演奏でこの曲を聴ける日が来ることになろうとは…彼の「名曲しか書けない男」っぷりを今さらながら実感。ただ涙。
9.UNDER UNDERGROUND
しかし!余韻に浸ってばかりはイラレナイ!間髪いれずにミッキーさんの指先からあの煌びやかなファンキーフレーズがシンセで奏でられ、鳥肌!ずっしりと重みのあるファンキーなビートにグイグイ引き込まれていく。この曲のハイライトであるスティーヴさんのクールなトーキングスタイルの低音ヴォーカルにボルテージ上昇。ピタッ!とエンディングもバッチリ決まったところで…
10.(CRIME IS) THE SIGN OF THE TIMES
ゴダイゴ屈指のハードロック調ナンバー!唄に入る寸前までテンション高くオフマイクで何やらつぶやきつつ、派手にジャンプしながらタケカワさんアクションつきで熱唱!中盤ではなんと浅野さんvs吉澤さんのギターソロ合戦が展開される!白熱のままエンディングを迎えるとドラムソロ。トミーさんがまず「ドゥドゥドゥダッ!ティキパクダッ!…」とスキャット風に力強いリズムを口で発したあとに、そのフレーズをドラムで叩いていくという「予言プレイ」!
いよいよ精神的な行き止まりに直面することになる男女の姿がナレーションで描かれる。
11. DEAD END〜LOVE FLOWERS PROPHECY
グランドピアノに移動したミッキーさんの指先から怒涛のイントロが奏でられる!タケカワさん+トミーさん+竹越さんの3声コーラスもバッチリ。そしてなんといってもミッキーさんのプレイがいつになくアヴァンギャルド!あの『レッドシャポー』の間奏を思わせるような素晴らしく豊潤なフレーズが繰り出され、それはもう圧巻のひとこと!
今回の壮大な舞台を仕切る音楽監督、という役回りでもありながら、ロックプレイヤーとしてのミッキーさんの面が見事に浮き彫りになっていました。再始動以降のステージでも定番傾向のナンバーですが、今夜はやはりスペシャルに響いた!
12. MIKUNI
クワイヤーからひとりの女性がステージ前に歩を進め、透明感のある声で前半のパートを歌い上げ、曲に新鮮な息吹が吹き込まれる。後半のパートにはゴダイゴが合流して壮大なコーラスが繰り広げられる。『デッドエンド』からのナンバーはこれで最後…しかしオーラスとするにはややあっさりした印象。案の定まだ物語は続いていくのでした。
13.WE HAVE A DREAM -The world is really one- (日本語)
昨年のC.C.LEMONホールのステージではトミーさんのボーカル+タケカワさんのドラム(!)という変則的な演奏で展開されたナンバー。今回のテーマにシンクロするような、世界への願いが込められた歌詞を日本語でタケカワさんがじっくりと歌い上げる。前回の『新創世紀』における『マジック・ペインティング』のような"裏テーマ"的な位置づけのナンバーというところでしょうか。
14.THE GREAT SEA FLOWS
竹越さんの指先から原曲に忠実な音色/コード演奏が奏でられる。一瞬で悟りました…これが組曲部分のオーラスだと!1985年のインターミッション時までのゴダイゴ最終スタジオ録音ナンバーがこのような形で甦るとは…感慨深いものが。ゴダイゴに未来への想いを託すことのできる現在の恵まれた状況の耳で聴くと、我々が当たり前の事象と捉えている地球上でグレイトなシーがフロウズするという事象さえも脅かされ兼ねない、現在の地球が抱える危機感もメッセージとして込められているようにも。「雨は降り、風は吹き、あらゆる事象は行き過ぎる…」繰り返されるコーラスパートがいったんブレイク、タケカワさんが力強く"THE GREAT SEA..."まで歌い、ミッキーさん渾身のコンダクトに合わせてクワイヤーが加わり"FLOWS〜"と美しくつながり、ついに大団円!そしてスタンディングオベージョンと拍手の嵐が!
音楽監督のミッキーさんによるメンバー紹介を経て…
15.THE BIRTH OF THE ODYSSEY(S.E.)〜MONKEY MAGIC
ストリングスセクションを従えてのスペシャル版!池末信さんの指揮に呼応して大人数のクワイヤーが左右に揺れるタケカワ・アクションに追随!いつにも増してパワフルな演奏が終了。そしてゴダイゴのメンバーは舞台袖へ。もちろん鳴り止まないアンコール!
(ENCORE1)GANDHARA
(ENCORE2)THE GALAXY EXPRESS 999
「私語が禁止されてましたので、喋りたくてしょうがなかったんですけど…どうでしたかっ!」とタケカワさん。そして定番曲でアンコール。999のエンディングのドラムは久しぶりに打ち上げ花火のような乱れ打ち!舞台袖に戻っていくアーティストに惜しみない拍手…終演の会場アナウンスが流れるも、さらに鳴り止まないアンコール!
すると舞台袖からゴダイゴメンバーがもう一度カーテンコール!スティーヴさんの肩には幼きお子さんの姿が!カワイイ!舞台度胸もついて将来有望でしょう!
というわけで感動の一夜は幕を閉じました。毎度の事ながら充実感に酔いしれております…。「デッドエンド=行き止まり」に直面したときにどう行動するべきか?少なくともゴダイゴ+数々のアーティストの皆さんの今回のパフォーマンスには、そこを突き抜けようとするエネルギーで邁進する人間の姿が確かに表現されていたと言えるでしょう。
その時…立ち止まるか?突き抜けるか?それはアナタの決心次第!
ようこそいらっしゃいませ!
DVDはぜひぜひ実現してほしいですね!たとえデジタル信号化されてもあの感動はそうそう薄まらないのではないかと。
すでに特典も妄想しております(笑)。そして来年…!ゴダイゴのファン、メンバーにとって毎年の
恒例行事になってほしいですね。それぞれ熱く期待しましょう!今後とも宜しくお願い致します!