見届けて参りました!「2007 TOKYO 新創世紀」at東京芸術劇場のステージ。現在ものすごい放心状態なのですが・・・一体ナニがあったのか順を追って想い起こしてみます。不正確な部分もあるかもしれませんがご容赦を・・・
会場に入ると、ステージ上にドラム、ギター、ベース、キーボード、和太鼓・・・ものすごい数の楽器がセッティングされているのが目に入り、それだけで圧倒されてしまいました。そしていよいよ開演時間。今回はS.E.などもなく、観客席からの大きな拍手に迎えられたゲストも含めたメンバーが定位置に。舞台袖両脇には大人数のコーラス隊が。本当にスペシャルな夜を迎えたことをあらためて実感し、思わず背筋が伸びる・・・
最初に会場に響き渡ったのはステージ後方に堂々とそびえたつ荘厳なパイプオルガンのサウンド!電気を通さないその純天然な音色で奏でられるいわゆるクラシック調の美しいメロディに耳を傾けつつステージ上に目をやると、左側後方に立てかけてある、光の差し込んだ窓をモチーフにした不思議な美しさで彩られた絵画に目を奪われる・・・そしてタケがささやくように静かに唄い出したのは、なんといきなり予想を裏切る・・・
「-マジック・ペインティング- MAGIC PAINTING」
バラード調の静かなアレンジ。ステージ上のパントマイムのパフォーマンスもあいまって、不穏なムードも漂う・・・不思議な世界の入り口に足を踏み入れてしまったみたい。
そしてステージ後方の高い場所にモダンでキッチュな着物姿で現れたのは市原悦子さん。彼女は「昔の話です・・・」と物語の語り部を朗読します。
「世界にひとつしか国のなかった時代の、女王と三人の息子たちの間の葛藤の物語」である新創世紀の骨子は明らかにされつつも、現在の親子関係にも通ずるテーマや母親目線の心情なども豊かに描かれ、かつてのものとはひと味もふた味も違うテイストの世界観。
痛快な設定超え、いい意味でのブッチぎり感(笑)はあの名作ドラマ「西遊記」にも通ずるアプローチ!?脚本家としてのタケカワさんは、市原さんの解説とも演技ともつかない独特のパフォーマンスや存在感を存分に引き出していてグイグイ引きこまれる!
「-誕生- CREATION」
そしてタケは左側のグランド・ピアノに座り、旋律を自ら奏でながら唄い出す。サビ箇所では左右のTSM GOSPEL ENSEMBLEによるド迫力天然サラウンド・コーラス。2番からはトミースナイダーによる繊細かつパワフルな16ビートが刻まれ俄然上がるテンション!浅野さんのギターソロとジェニファー・バトンのギターソロ回しを経て・・・
「-女王の唄- QUEEN'S SONG」
なんと!ベース・プレイを日野賢二氏に任せ、スティーヴがハンドマイクを持って前方に出てきてタケの隣で熱唱!!♪Omnipotent,Yes She Is!!と歌う度にステージ後方&上方にすっくとそびえたつ市原さんを何回も指差すアクションが最高!
「-恋する男の嘆き-LOVER'S LAMENT(SACRIFICIAL BLUES)」
ここで琴と尺八が登場。奇をてらった感はなく、特に琴の音色がとてもポップに感じられました。この曲でもタケの心を込めた歌声が響く・・・ミッキーさんのブルージーなピアノプレイも素晴らしく、ここでもコーラス隊の迫力に思わず鳥肌・・・最後のシャウトも素晴らしかった・・・。
「-母と子- MOTHER AND SON」
POPなパートとクラシカルなパートの対比が面白いこの曲。岸本ひろしさんの指揮でブラスセクションがクラシカルな雰囲気を演出したリッチなアレンジ。
「-憩いのひと時- IT'S GOOD TO BE HOME AGAIN」
浅野さんがアコースティックギターに持ち替えるなか市原さんのナレーション。反抗期を迎えた息子達のかつての姿を懐かしむ・・・という形でここに挿入。グランド・ピアノの前にタケ、スティーヴ、竹越かずゆき氏が並び、極上メロディのアコースティック・ワルツが奏でられる!その「歌う三人の息子達」の周りを見つめながら悠々と歩く「女王」・・・歌いながら時には怯えたように身を寄せ合う三人が印象的(笑)。
長谷川和彦監督の映画「青春の殺人者」(1976年度作品)のエンディング・テーマという顔も持っているこの曲。実話に基づく「息子による親殺し」が描かれた内容の作品であること、その映画に市原さん自身が出演しているということ・・・曲とゴダイゴと市原悦子さんが不思議な邂逅を果たしている!!ここに挿入されるのは大納得。
「-男たちの凱歌- THE HUDDLE」
ここで!ヒダノ修一の和太鼓とトミースナイダーのドラムによる洋の東西を超えたフォーマットのガチンコ打楽器叩きまくりバトル!!!ド迫力の重低音で響き渡るビート!!中盤、素早くスティックを脇に挟んだトミーさんはハンドソニックによるパーカッションの音色でも応戦!
そして組曲のハイライトともいえる女王と息子達の争いを描いたこの曲が歌われる。オリジナルのアルバム版でもゴスペル的なコーラスが印象的ですが、なんといっても今日の演奏は迫力が違う!♪Shake!Shake! Shake! Shake!・・・のサビパートは何度も何度もリフレイン。最後の一回はタケが指を天に突き出して合図。そしてピタッ!と終了。カッコいい〜!
「-釈迦の歌- BUDDHA'S SONG」
市原さんは「この戦いが終わって今の世の中が作られましたが、果たして良い世界になったのでしょうか?」と問いかける形でエピローグへ。昨年の東大寺のステージでも泣かせて頂いた世紀の名曲。奇跡的なまでに美しいメロディとそれを包み込むフワリとした優しいニュアンスの演奏。極上の浮遊感を味わいながらまた涙があふれてくる・・・今回はエンディングに「御国」パートはなし。なぜなら・・・
「-マジック・ペインティング- MAGIC PAINTING」
そう!再びこの曲が登場。今回はパワフルなアレンジでフルサイズのバンド演奏。実は組曲のブリッジでもナレーションのバックでこの曲のメロディがさりげなく演奏されていたりと、各パートを融合させる裏テーマ的な重要曲として位置づけられていたのです。
「架空の女王と三人の息子たちの物語」であったはずの"新創世紀"の世界観は、実は一枚の不思議な絵に吸い込まれた「二次元の人」が不思議な世界を旅した過程で見てきた夢物語だったのか・・・それはこのステージを目撃したひとりひとりの姿なのかもしれない・・・?そしてあの不思議な絵画(マジック・ペインティング)はステージ上に・・・
しばし余韻にひたっていると、会場から自然発生的に巻き起こったのはステンディング・オベーション!鳴り止まない拍手、拍手、拍手!
音楽、絵画、ダンス、演技、朗読・・・手段は違えど視覚、聴覚、感情を揺さぶる目的においては共通であるさまざまなアプローチが集結した一大パフォーマンスを目の当たりに出来た感激や受け止めた衝撃に対する出演者への当然の反応だとは思いますがあまりに自然な流れで思わずジ〜ン・・・「21世紀型/組曲:新創世紀」という作品への評価はこのときの拍手の大きさに集約されていたように思えてなりません。
メンバー紹介を経て、ミッキーさん、ジェニファー・バトン、日野賢二、ヒダノ修一セッションによる「竹田の子守唄」インストセッション!ジェニファーさんの不思議な音色のギターに酔いしれる・・・
そして再びゴダイゴのメンバーが登場!「やっと喋れるね」とミッキーさんに振られたタケカワさんは「やっぱこういうときは"威風堂々"だよねぇ!」ワタクシは頭の中が真っ白になりました・・・本物のゴダイゴの生演奏でこの曲を聴ける日が来るなんて!もちろん場内に沸きあがる歓声!
ブラスのイントロ・・・華麗なピアノ連打・・・ギターとベースのユニゾン高速プレイ・・・もうダメです・・・涙が止まりません・・・そして歌い出したタケの、それこそなんと威風堂々たることか!素晴らしかった!!こんなスゴイ曲を演奏できる世界唯一のバンドが、なぜ長い間眠っていたのかと今さらながらに思えるしあわせ。だって、つい最近までこんな日が来るなんて思ってなかったっスもんッ!
これがホンモノの威風堂々・・・!
アンコールで演奏された最後の曲は琴と尺八をフィーチャーし、全編日本語で歌われた「ガンダーラ」。再度のアンコールに応えてステージに現れた出演者たちのカーテンコールで宴は終了。
・・・かいつまんだつもりが結構なボリュームの記事になってしまいました。とてもじゃないですがあの迫力を伝えきれてはいませんが・・・30年前の「新創世紀」アルバム(LP)の帯に、今回のステージを観終えたワタクシの気持ちをズバリ予言していたかのようなコピーが踊っていますので、そちらを最後に引用して終わります。
「聴くものの情感螺旋を突っ走る感動電流の嵐を巻き起こすゴダイゴの世界!」
会場ではお会いできたのに・・・スミマセン、この3月から異動になっております。今度は新しい名刺をお渡ししますので宜しくお願いします!
あ、お買い上げありがとうございマス!またお会いしましょう〜!